2026.04.06
  • 近藤健心ブログ
発生から考える仙骨の見方

腰痛や骨盤の不調で仙骨が歪んでいると言われるケースは少なくありません。

『仙骨』というくらいですから骨と捉えるのが普通ですが、
オステオパシーでは仙骨の発生に注目して一つの骨になる前のところに焦点を当てます。


仙骨の発生

仙骨は初めから一つの骨として存在しているわけではありません。

仙骨にもともと分節があり、基本的に5つの分節に分かれています。

もっと最初を言うと、胚の発生の中で中胚葉から脊索が現れそこから分節が現れます。
(ここの説明はマニアックなので割愛します)

胎生期の最初は軟骨のような質でその後骨化が始まり、
思春期にかけてに二次骨化が進行します。

そして最終的に20代前半ごろに解剖学的に一つの仙骨として完成します。


なぜ仙骨に問題が起こるのか

仙骨は複数の骨化中心(徐々に骨になっていくこと)で形成されています。

なので成長の過程で

  • 転倒
  • スポーツ
  • 出産

などで仙骨に強い衝撃が与えられると、成長そのものに影響がでたり
仙骨から出てくる骨盤内臓神経などの機能低下が起こることがあります。

特に幼少期の外傷は仙骨がまだ癒合していないため今後の成長に大きく関わってきます。


オステオパシーではどう見る

オステオパシーでは仙骨を発生時にあった分節を見て、
その個々分節の動きや関係性
その背景にあるフルイド(それを形作ったもの)の流れを感じ取って施術を行います。

例えば、
幼少期に大きな転倒で思いっきり仙骨をぶつけて、
S3(分節でいう仙骨の3番目)が圧縮が起きているとします。

S3あたりは神経的に言うと

  • 排尿のコントロール
  • 骨盤内蔵の機能(子宮や前立腺など)
  • 自律神経の調節

を行う大事なところです。

つまりここが圧縮されると

  • 下腹部の違和感
  • 骨盤の重だるさ
  • 自律神経の乱れ

のような症状に悩まされます。

大人になってこのような症状が出ることも、
幼少期の転倒の影響がまだ残っている可能性が考えられますね。

といった見方で体を見ていくと仙骨は単体として見るのではなく、
分節で見て行った方が原因となる過去のことにも気づくことができ良い方向に治癒が働くはずです。


まとめ

仙骨は一つの骨に見えますが、もともとは分節の集まりです。

だからこそ不調は「歪み」ではなく、
これまでの成長や外傷の積み重ねとして現れてきます。

オステオパシーではその分節の関係性と、
それをつくってきたフルイドの流れに触れていきます。

構造ではなく“成り立ち”をみることで、
身体は本来の調整力を取り戻していきます。

住所〒710-0061
岡山県倉敷市浜ノ茶屋1丁目162
休診日不定休・研修日 

診療時間9:00 – 15:00 / 16:20 – 20:00