2026.05.11
  • 森田智史ブログ
受け口(反対咬合)の改善例 〜経過報告〜

今回は、低学年の男の子の「受け口(反対咬合)」に対する経過をご紹介します。

昨年9月頃から現時点の5月まで、数人のオステオパスによって

ファミリーサークル
・個別施術

を継続しながら、WHOベーシックの考え方に基づく調整を月1回ほどのペースで行ってきました。

※掲載については保護者の許可をいただいております。


2025.9月

2026.5月


初回時の状態
当初は、受け口の傾向があり

・下顎前方位
・上下前歯の重なりの不足
・歯列スペース不足
・下顎歯列の重なり(叢生傾向)

などがみられました。

また、

・頭蓋のテンション
・姿勢バランス
・硬膜システムの緊張
・舌や口腔周囲の機能

なども全体として評価しながら介入を行いました。



経過
継続的な調整の中で、

・下顎歯列の横方向への広がり
・歯列スペースの増加
・歯の重なりの減少
・上顎前歯の位置変化
・上下前歯の関係性改善

が少しずつみられてきました。

特に、以前は後方へ入り込むように位置していた上の前歯が、下の歯と自然に重なり始めており、咬み合わせ全体に変化がみられています。

成長期の子どもの身体は、単に「歯だけ」で変化するわけではありません。

呼吸、舌、姿勢、頭蓋、頚部、体幹の緊張バランスなどが相互に関係しながら、顎顔面の成長にも影響していきます。

オステオパシー的な視点

オステオパシーでは、受け口や歯並びを「歯だけの問題」としてではなく、

「成長発達に関わる全身の機能」

としてみています。

今回も、

・頭蓋の可動性
・硬膜テンション
・頚部〜舌骨周囲
・胸郭や呼吸
・姿勢制御
・骨盤〜体幹バランス

などを総合的に評価しながら施術を行いました。

特に小児では、神経系や膜組織の緊張状態が変化することで、

・口呼吸
・舌位置
・顎の使い方
・咀嚼パターン

などが変わっていくことがあります。

その結果として、顎顔面の成長方向にも変化がみられるケースがあります。

研究・エビデンス

近年では、歯列や顎顔面発達において、

・姿勢
・呼吸
・舌機能
・頭頚部アライメント

との関連が多く報告されています。

例えば、

呼吸と顎顔面発達

口呼吸は上顎の成長や歯列狭窄、反対咬合との関連が報告されています。

Orthodontics の分野では、鼻呼吸機能や舌位が顎顔面成長に影響することが広く知られています。
参考:
https://link.springer.com/article/10.1186/s12903-021-01458-7


姿勢と咬合

頭部前方位姿勢や頚部アライメントは、下顎位や咬合に影響を与える可能性が示唆されています。
参考:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/937521/

硬膜・筋膜システム

頭蓋〜脊柱〜仙骨を連続する膜組織として捉える考え方は、オステオパシーでは古くから重視されてきました。

近年では筋膜研究の発展により、全身的な張力ネットワークとしての理解も進んでいます。




成長期だからこそ重要

小児期は、身体が大きく変化する時期です。

この時期は、「無理に矯正する」だけでなく、「本来の成長しやすい状態を整える」ことがとても重要だと考えています。

もちろん、必要に応じて歯科・矯正歯科との連携も重要になります。

オステオパシーでは、成長発達を全身からみながらサポートを行っています。

さいごに

今回のケースも、まだ成長途中です。

しかし、

・歯列スペース
・前歯の位置
・咬み合わせ
・顔面バランス

などに少しずつ変化がみられています。

小児の受け口や歯並びは、早期から身体全体をみていくことで変化する可能性があります。

気になる方はお気軽にご相談ください。


施術は個別予約または、月に1回(第一日曜)に行っているチルドレンクリニック(こども発達サポート)でも対応しております。


住所〒710-0061
岡山県倉敷市浜ノ茶屋1丁目162
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診療時間9:00 – 15:00 / 16:20 – 20:00