- 近藤健心ブログ
「やるべきことがあるのに手につかない」
「気になることがあるとそちらに意識が向いてしまう」
「じっとしているのが苦手」
こうした特徴は性格の問題ではなく、脳の働きが関係していることがあります。
その中心の一つが、
大脳基底核(だいのうきていかく)
と呼ばれる脳のネットワークです。
大脳基底核とは?
大脳基底核は脳の深い部分にある神経回路です。
役割を簡単に言うと、
「必要な情報を通し、不要な情報を抑えるフィルター」
のような働きをしています。
私たちの脳には毎秒膨大な情報が入ってきます。
- 音
- 光
- 人の声
- 身体の感覚
- 感情
もしすべてを同じ強さで感じていたら、脳は処理しきれません。
そこで大脳基底核が
「今必要なもの」
を選び、
「今は必要ないもの」
を抑えているのです。
ADHDとの関係
ADHDでは、
このフィルター機能がうまく働かないことがあると考えられています。
例えば、
仕事中に
- 時計の音が気になる
- 外の車の音が気になる
- スマホ通知が気になる
すると脳は次々に注意を切り替えてしまいます。
これは本人の努力不足ではなく、
脳の情報整理の仕組みが関係している可能性があります。
身体にも影響する
大脳基底核は注意力だけでなく、
身体の動きにも関係しています。
そのため、
- 落ち着いて座るのが苦手
- 姿勢を保ちにくい
- 余計な力が入りやすい
- 疲れやすい
という特徴として現れることもあります。
オステオパシーではどう考えるのか
オステオパシーでは、
ADHDなどを単に「骨格の歪み」だけとして捉えることはありません。
しかし、
神経系が働きやすい環境を作ることは大切だと考えています。
例えば、
- 呼吸のしやすさ
- 胸郭の動き
- 首や頭部の緊張
- 前庭覚(バランス感覚)
- 身体の位置を感じる感覚(固有感覚)
これらの情報は脳へ常に送られています。
もし身体から脳へ送られる情報が過剰だったり、不安定だったりすると、
脳は処理に多くのエネルギーを使うことになります。
そのため施術では、
筋肉を緩めることそのものではなく、
脳が身体の情報を整理しやすい状態を目指す
という考え方を大切にしています。
まとめ
大脳基底核は、
脳のフィルターシステム
とも呼べる重要な場所です。
必要な情報を選び、
不要な情報を抑えることで、
私たちは集中したり、スムーズに身体を動かしたりすることができます。
ADHDを単純に「集中力がない」と考えるのではなく、
脳がどのように情報を処理しているのかという視点で見ると、また違った理解ができるかもしれません。
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