- 近藤健心ブログ
腰が痛むと、
「腰の骨が悪いのでは?」
「ヘルニアでしょうか?」
と不安になる方が多くいます。
ですが実際の臨床では、
腰椎そのものに明確な異常が見つからない腰痛も少なくありません。
腰は身体の中心にあり、
全身の負担が集まりやすい場所です。
そのため、原因が別の場所にあっても、
結果として腰に症状が出ることがあります。

足趾と腰・坐骨神経の関係
足は身体の土台です。
その中でも足の指は、
立つ・歩くときの安定をつくる重要な部分です。
足趾に捩れや動きの悪さがあると、
- 地面からの衝撃をうまく逃がせない
- 太ももやお尻が無意識に緊張する
- 神経や筋肉の動きが硬くなる
といった連鎖が起こります。
臨床では、
例として右の第4・第5趾の影響が、左坐骨神経の違和感として現れるケースもあります。
この場合、
腰を直接触らなくても、
足元を整えることで腰や脚の症状が変化することがあります。
PSIS(骨盤のえくぼ)と内臓の影響
骨盤の後ろ、えくぼのように触れる部分を
PSIS(上後腸骨棘)と呼びます。
この部分の違和感や痛みは、
骨盤の歪みだけでは説明できないことがあります。
特に女性の場合、
- 卵巣
- 子宮
- 骨盤内の血流や緊張
これらが影響し、
内臓の状態が筋肉や靭帯の緊張として表に出ることがあります。
これは
内臓と体の表面が同じ神経を通じてつながっているために起こります。
朝起きたときに強い腰痛が出る理由
「朝が一番つらい」
「起き上がるまでに時間がかかる」
このタイプの腰痛では、
- 夜間の循環低下
- 自律神経の切り替え
- 腎臓周囲の緊張
が関係していることがあります。
腎臓は腰の奥に位置しており、
疲労や循環の影響を腰の重さとして感じやすい臓器です。
この場合、
腰を強く動かすよりも、
身体の内側の緊張を整える方が変化しやすいことがあります。
靭帯バランスと「腰が頑張りすぎる状態」
慢性的な腰痛では、
- 体幹の筋肉がうまく働かない
- 靭帯が代わりに身体を支えている
状態が見られることがあります。
靭帯は本来、
動きを止めるための構造であり、
動きをつくる役割ではありません。
靭帯に負担が集中すると、
腰は常に緊張した状態になり、
痛みを感じやすくなります。
腰痛は「身体からのサイン」
腰痛は、
「腰が壊れた」というよりも、
「身体全体のバランスが崩れていますよ」
というサインであることが多いです。
- 足元
- 内臓
- 神経の働き
- 身体の使い方
これらを一つずつ整えていくことで、
腰への負担は自然と減っていきます。
エビデンスと臨床は対立しない
私自身スウォンジー大学でエビデンスを勉強したからこそわかったことがあります。
重要なのは、
- エビデンス = 正解
- 臨床感覚 = あいまい
ではない、ということです。
エビデンスは「平均」を示し、
臨床は「目の前の一人」を扱います。
足関節・内臓・靭帯・神経系。
これらを統合して考えることは、
現在の疼痛科学や生理学とも矛盾しません。
まとめ
腰痛は、
腰だけを見ても解決しないことがある症状です。
身体はすべてつながっており、
腰はその影響を受けやすい場所です。
原因を一つに決めつけず、
身体全体を丁寧にみていくことが、
腰痛改善への近道になります。
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