- 近藤健心ブログ
— 研修で改めて感じた身体の見方 —
先日、研修に参加してきました!
今回のテーマの一つが顔面の発生学。
顔の解剖や顎関節については今まで勉強してきましたが、
今回あらためて印象に残った言葉があります。
それが
「顔は後ろから前へ発達してくる」
という視点です。
とてもシンプルな言葉ですが、臨床をしているとこの意味がだんだん分かってくる気がします。

普段は「前から」しか顔を見ていない
普段、顔は鏡で見ます。
つまり前からの情報しか見ていません。
- 顎の位置
- 目の高さ
- 顔の左右差
- 噛みしめ
どうしても顔の“前側の形”に意識が向きます。
でも胎生学的に身体が作られる過程を見ていくと、
実際の流れは少し違います。
身体はまず
身体の中心(ミッドライン)
から形成されていきます。
そこから少しずつ
後ろ → 前
へと形が展開していきます。
顔は「脳の延長」として作られる
お腹の中で赤ちゃんが発生するとき、
まずできるのは
- 脳のもと
- 背骨のもと
です。
つまり
体の中心線(ミッドライン)
です。
そこから神経や組織が前に広がり、
咽頭弓などの構造を経て
顔が形成されていきます。
なので顔というのは
顔だけで独立しているものではなく、
頭の奥や首から続いている構造なんですね。
臨床をしていると納得すること
実際に患者さんを診ていると、
この考え方はとても納得することがあります。
例えば
- 顎が痛い
- 噛みしめが強い
- 顔がこわばる
- 頭痛がある
こういう症状でも、触れてみると
- 後頭部
- 首のつけ根
- 呼吸
- 胸郭
こういったところが関係していることがあります。
つまり
顔の問題が、顔にない
ことがよくあります。
研修で繰り返し出てきた言葉
今回の研修で何度も出てきたのが
「後ろから前への発生的方向性を意識に置く」
という言葉でした。
顔を前から評価すると、
どうしても前側だけの世界になります。
でも発生の方向性を思い出すと
後ろの構造から前に現れている
という見方になります。
この意識を持つだけで、
触れている情報が少し変わる感じがあります。
少しマニアックな話
今回の研修では、顔を
- 上顔
- 中顔
- 下顔
- 舌骨
- 喉頭
というフィールドとして捉える考え方も紹介されていました。
胎芽(受精後3〜4週)の時にできる
鰓弓(成長過程で顔面などを形成するところ)
を分けてみることでそれぞれのバランス整える。
そんな施術でした。
ここで面白かったのは
一番悪そうなところを直接治療しない
という考え方です。
むしろ逆で
一番健全に近い場所から整えていく。
そうすると身体全体が自然にシンクロしていく。
という考え方でした。
このあたりは、オステオパシーらしい発想だなと思います。
「何もしない時間」
もう一つ印象に残ったのが
ポーズ(pause)
という考え方です。
施術中、何も起きないように感じる瞬間があります。
普通なら
「うまくいっていないのかな?」
と思ってしまいます。
でも研修では
それはポーズかもしれない
と言われていました。
ポーズは
次の変化が始まる前の静かな時間
のようなものです。
焦って動かさず、少し待つ。
そうすると身体が自分で動き始める瞬間がある。
ここがとても難しいところでした。
最後に
今回の研修を通して改めて感じたのは、
顔を見るときも
顔だけを見るのではなく
- 頭
- 首
- 呼吸
- 身体全体
そのつながりの中で見ていく。
そしてもう一つ感じたことは
身体は思っている以上に、自分で整う力を持っている
ということでした。
施術では、その力が働きやすい状態を作ることが大切なのだと改めて感じました。
顔を前から見るのではなく、発生の方向性を思い出して後ろから観る。
それだけで受け取る情報が大きく変わりました!

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